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2008年12月 2日 (火)

がん治療において患者が主導する治療方針の決定権とは何か

   『家に帰っておうちの人ともよく相談してどの治療方法を選ぶか決めてください』 という言説が現在のがん医療の所作であり、その決定を患者側に委ねるのは『酷』であると、【がん哲学外来の話】を上梓した病理医 樋野興夫医師は説く。また、セカンド・オピニオンを幾重にも受診しても患者の知識は断片的である述べる。

 樋野が一つの提案として投げかけたのが、「がん哲学外来」という診療科であり、その理念は、「偉大なるお節介」にあると説く。例えば、治療法に二つの選択肢がある。Aは治癒率八十%であるが副作用は強い。Bは治癒率六十%で副作用はない。患者がBを選択した時、「そうですか、わかりました」というのが今の医療のあり方なのだそうだ。

 しかし、現今の訴訟社会のなかにあって、患者とじっくりと向き合い「的確治療をするならAです」と優先順位をつけてあげるのがプロであるとも説いている。個人の死生観もあるだろう。が、医学は個人の死生観に介入するべきでなく、病気を治すという立場から的確治療の標を患者に示すことに医療の一義性が存立しうるものと思えた。

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