がん対策基本法の策定の背景にはがん難民といわれる人たちの存在がある
がん難民と呼ばれる一群の人たちがいる。「がん難民」とは、適切な治療を受けられず漂流する患者のことで全国に68万人にのぼり、その見解は医師と患者間に温度差がある。初発のがんではがん難民になることは基本的にありえない。
問題は、再発や転移を繰り返した場合で、医学的に打つ手がなく無くなったときに転院を奨められることとなる。それは、病院や医師が冷淡なのではなく日本の医療制度の問題なのである。医師が、「これ以上、治療しても治らない」と判断する場合、継続して入院することはできない。「治らない患者」を長期入院させておくだけの病床数が確保できない所以でもあるし、日本では包括的医療制度を採用していることから、大枠で標準治療が決定されているためである。これを逸脱すると病院が赤字になるシステムになっている。
また、病院の実力ランキングが人口に膾炙されるなか治るがんだけを扱う病院もふえてきた背景に加え、これとは別にドクターショッピングをする患者が複数のセカンドオピニオンにゆく結果、情報が錯綜し収拾がつかないという事態が発生している。こうした背景から、「医者は冷たい。治せると思うあいだは一生懸命治療するが、治らないとわかると突き放す」といわれる所以がある。【がん哲学外来の話 樋野興夫著】に典拠。
☆ 僕は医師でないので医学には不案内です。それゆえに、医学の周縁知識をうることは大切であるとの思いから上記のように書物を通じて得た知識を一つのメモとして上程することにしています。それこそが当ブログの設立趣意の一つでもあります。
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